ポテチそばはコロッケそばを凌ぐ存在になりうるのか
1/26土曜日、変わったワードがTwitterトレンドに鎮座していた。
『ポテトチップスそば』
またいつもの診断メーカー汚染かと思ったがどうやらそうではなく、ポテトチップスそばなる食べ物を紹介したネット記事が話題になっていたらしい。
富士そば狂気の新メニュー「ポテトチップスそば」爆誕 未体験の新食感と「追いポテチ」の衝撃を味わってきた - ねとらぼ
流し読んでいると家の近くの富士そばでも提供しているとの事。
じゃあ行くっきゃねぇ〜
という事で得体の知れない蕎麦を食いに行く。
そんな道中に高3の秋冬にほぼ毎日行ってた立ち食いそば屋と毎回コロッケそばを食ってた友人を思い出した。
今でこそ圧倒的B級感で人気のコロッケそばだが当時は確かそんなに騒がれていなかったと思う。そんな時期に友人はコロッケそばを毎回食い、今まさに言われているような汁気を吸った時の味と食感の変化なんかを力説してきたのを覚えている。
その時はコロッケそばを熱弁する友人を適当にあしらってざるそばを食ってた(寒いのに無理して冷たいざるそばを食って周りにキチガイアピールをしまくってた痛いファッションキチガイ期だったため)そんな私だったが、確か何年か経って「コロッケそばこそ上級者の選択」みたいな事が言われ始めてからミーハー気質が疼いて「うめぇ〜やっぱこれだよな〜」とか言って手練れぶりつつ初めて食った気がする。
きっかけこそクソだったが実際コロッケそばは本当に美味いと思う。友人が言ってたように汁を吸ったコロッケの味と食感の変化やホロホロになり汁に溶けたコロッケの中身まで楽しめる。食事もとい料理というのは時間が経てば経つほど冷めてしまったりして味が落ちていくのが普通だろうが、時間経過によりコロッケが汁をどんどん吸う事で味食感が徐々に変わっていくという食事を「通時的」に楽しむ事をコロッケそばは可能にしていると思う。500円以内でこの体験が出来るのはかなりコスパが高いと言えるだろう。では果たしてポテチそばはこの体験を超えてくるのだろうか。
コロッケそばに想いを馳せてると富士そばを通り過ぎていた。戻ろう。
【実食】
はい。ポテチそばです。
小皿で分けてあるとかでもなくただそばにポテトチップスが乗っている。潔すぎてエロい。
初めて食べるのでどっから食えばいいか全然分からんけどまずは上の汁に浸かってないポテトチップスだけ食べてみる。
…
美味い。ふつうにのり塩味の美味しいポテトチップス。店で揚げてて出来立てなのでパリッパリで売ってるやつより美味い。あんま普段ポテチを食べてないからかもしれないけどジャガイモ感がちゃんとしている。
次は浸かってるやつを。
これも出汁に浸ってるので大袈裟に味変とまで言わないが「浸ってるな〜」という味がする。
多分特筆すべきは食感だろう。表現し辛いけどビチャビチャでヨレヨレなのかと思いきやなんかギュッと締まった感じの食感がする。ポテチの周りの油で良い感じに浸透が止まってるのかもしれない。いい意味で裏切られた気分。
あとせっかくの揚げたてパリッパリのポテチをわざわざ汁で浸して提供してる富士そばに狂気、それを食ってる状況に背徳感を感じて変なテンションになってる。ポテチそばおもしれ〜!!
あとは普通に無意識にムシャムシャ食ってしまった。美味しいので。
【総評】
コロッケそばが「通時的」な楽しさなら、ポテチそばはまた違ったジャンルの楽しい食事体験ができる
コロッケそばが「1つのコロッケが汁を吸って変化していくのを楽しむ」というのが醍醐味であるなら、ポテチそばは「沢山のポテチの各々の汁の吸い具合による食感の違いを楽しむ」のが楽しいんじゃないかなと。1枚1枚が出された時の位置や大きさ等の状況次第で食感が違うみたいな楽しみ方はコロッケそばにはできないと思うので。
値段は450円。話題を受けて2/5以降から町田以外でも提供しているらしいので是非お試しを。
キウイ飯でした。